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みんながやさしい、みんなにやさしい ユニバーサル都市・福岡 気づきネット
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インクルーシブデザインによる市場創出のアイ・キャッチ画像

平井康之(Hirai Yasuyuki)
九州大学大学院 芸術工学研究院 准教授

現在の我々の生活を考える時、環境問題や少子高齢社会など、世界が直面する社会的課題と切り離せない状況となっています。インクルーシブデザインは、そのような社会的課題を多様な市民の視点から再発見し、「0から1」を生み出すイノベーション手法として注目されています。

ヨーロッパのソーシャルインクルージョン(社会的包摂)から起こったインクルーシブデザインは、プロジェクトの最初から多様な市民と「ともに」デザインする参加型に特徴があり、経済的、地理的理由や文化の違い、貧困を含む社会的排除の解決を目指しています。

社会的排除を受けやすい人々に、高齢者や障がいを持った人々がいます。障がいの考え方は、これまでのように心身の状態に注目する医学モデルではなく、社会的障壁などの環境に注目する社会モデルで捉えることが、日本でもあたり前になってきました。2016年4月に施行される「障害者差別解消法」も、その考え方にもとづいており、多様な人々への合理的配慮が、国の行政機関・地方公共団体などの公共施設や公共サービスでは法的義務、民間事業の場合は努力義務となります。

少子高齢社会や、今後も増加が見込まれる海外からの外国人観光客など、多様な人々に対応する合理的配慮は、重要な社会的テーマであり、同時に企業にとっては市場創出の機会となるでしょう。

例えば、(公財)北九州産業学術推進機構(FAIS)(北九州市)、介護事業を展開する㈱ウチヤマホールディングス(北九州市)との共同で介護施設のコミュニケーションデザインを行いました。デザインというと、従来の造形的なデザインを思い浮かべられるかもしれませんが、デザインの活動領域は、かたちの無いサービスやしくみのデザインに広がっています。現場のケアマネジャー、入居者の方々とともに、ビジュアルに表現したりモデルを作ったりデザイン手法を用いながら、共同して課題発見と解決を行うところに特徴があります。

具体的には、入居者の方々の過去を知り、未来を考えるライフマップという絵本のようなコミュニケーションボードをデザインしました。今後事業に展開をしていく予定です。

このように、人と「ともに」発想することからブレークスルーを作りませんか。

 

初出:(公財)九州経済調査協会「九州経済調査月報2015年12月号」
写真撮影:川本聖哉

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