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高齢者の視点からのソーシャルインクルージョンCOI 拠点形成プロジェクトのアイ・キャッチ画像

COI(センター オブ イノベーション)とは、文部科学省による大学等シーズ・ニーズ創出強化支援事業で、「異分野融合・連携型のテーマに対する大規模な産学連携研究開発拠点」のことで、産学官連携活動の成果をイノべーションにつなげるエコシステム構築を目的としています。

平成26年度に九州大学が申請した「高齢者視点からのソーシャルインクルージョンCOI」プロジェクトは、その一つとして採択されました。

2013年の日本の人口構成は、65歳以上の高齢者が過去最高の3,190万人、高齢化率は25.1%に上昇しました。1985年の高齢化率は10.3%で、この20年で倍以上に増加したことになります。こういった社会的課題を踏まえ本プロジェクトでは、COIビジョン対話プログラムにおけるビジョン区分1「少子高齢化先進国としての持続性確保」を目標とし、九州大学、北九州産業学術推進機構(FAIS)、ウチヤマホールディングスの3者、産官学が連携して取り組みました。九州大学の実施体制としては、九州大学学術研究推進機構と芸術工学研究院でプロジェクト運営事務局を設置しました。

具体的プロセスとしては高齢者に関わる様々なステークホルダー(利害関係者)や専門家、学生に対話型ワークショップに参加してもらい、対話ツールによってそこから出た「気づき」を収集・分析。重要課題を発見しました。さらにラピッドプロトタイピングの手法によって、アイデアを可視化・共有を行い、事業化に結び付き得るプロトタイプ製作(社会実装)へと繋げました。また、デザイン思考をベースにインクルーシブデザイン手法も加えて本プロジェクトをすすめました。インクルーシブデザインの持つソーシャルインクルージョン(社会的包摂)の観点から、社会的に見過ごされていたエキストリームユーザー(本件においては高齢者)の日常的視点に目を向け、課題発見・ 解決に取組みました。

COI 1回ワークショップ の記録

開催日:20141024
ファシリテータにIDEO社のAmelia Juhl氏を迎え、インタビュー形式を中心としたリサーチ、そしてそれに基づくグループでのブレインストーミングを行いました。
入居者の生の声に耳を傾けることで、リアリティのある気づきが多く生まれ、デザイン提案へと繋げることができました。

COI 2回ワークショップ の記録

第1回ワークショップで蓄積した気づきの活用、そして再度、広範囲での重要課題の洗い出しを行うことで、第2回ワークショップでの内容はより深く精度の高いものとなりました。
対話型ワークショップにもメンバーが慣れてきて、より活発な意見交換ができ、ユニークなデザイン提案が多く生まれました。

開催日:20141128

COI 3回ワークショップ の記録

開催日:20141215
英国王立芸術大学院大学(RCA)ヘレンハムリン・センター・フォー・デザインよりChris McGinley氏を迎え、第2回ワークショップで挙がった提案を評価・考察してもらいました。各アイデアを別個のものとして考えるのではなく、総合的な視点で捉える氏の考察によって、各デザイン提案を非常に効果的に収束させられました。

プロトタイプA「さわやか倶楽部ってどんな所?」

家庭の事情や体調、やむを得ない理由で入居が決まるケースは少なくありません。そこで、入居前・入居時の本人の不安やストレスを少しでも軽減するために、実際に施設で生活をしている入居者が、楽しく施設のことを説明できるツールを製作しました。楽しいイメージを大切にしたグラフィックデザインで施設の年間行事やフロアマップを掲載。握力の弱いユーザーでも持てるように取っ手の付いたバインダーとしました。

入居前の見学時に渡される紹介ツール。これまで入居者直筆のメッセージ、施設紹介のビラ、ブログの案内、手作りの品(お土産)をバラバラのツールで渡していたため、情報をひとつのフライヤーにまとめ、歓迎の気持ちと入居生活の楽しさを伝えるフライヤーを制作しました。

年間行事や施設のフロアマップといった内容は、案内するユーザーも生活しているので、主体的に案内ができます。

プロトタイプB「イメージカード」

高齢者、特に認知の始まった入居者との言語のみでのコミュニケーションは難しくなります。
「イメージカード」は、人間の五感の中でも大きい部分を占めるという視覚に訴えかけ、ユーザーの中に内在する興味や関心、趣向や希望を掘り起こし、表出させるためのツールです。
単体でもコミュニケーションツールとして使えますが、「ライフマップ」のヒアリング時に活用する事を前提に開発。検証の末、イメージが散乱しないように各イメージに端的なタイトルを入れました。

プロトタイプC「ライフマップ」

従来の「ケアプラン」を補足すると同時に、これまで引き出せなかった入居者のパーソナリティを引き出し、入居後の人生設計につなげていくためのツールです。
前出の「イメージカード」を用いながら、ユーザーのそれまでの人生を振り返り、具体的内容を書き込んでゆく。ケアマネージャーと楽しく会話をしながら、今後の目標ややりたい事など、ユーザー本人が主体的に人生設計する事が可能となっています。完成したライフマップは、掲載し他者と共有する事もでき、コミュニケーションを誘発するものにもなります。

よりヴィジュアル情報を増やすために、イラストのマグネットピースを35枚用意。家族構成や卒業、結婚などのライフイベントに合わせて、適宜使えるよう工夫しました。ピースはホワイトボードの仕様になっており、直接ペンで何度でも書き込む事が可能です。

プロトタイプD「ウィズ家族プログラム」

入居者のやりたい事や目標が設定できたら、次に達成までのプロセスが必要となります。その際の入居者家族の主体的な関わりを促すためのツールを製作。段階的ステップ、そして入居者・家族・スタッフ、三者のやるべき事を明記する事で、漠然とゴールを目指すだけではなく、より具体性のあるプランが組めるようになっています。ヴィジュアル情報をふんだんに盛り込み、わかり易さと楽しさを重視しました。

フォーマットシートを追加して継続的に使用することができ、後からプロセスを振り返る事も可能です。

プロトタイプE「ギネ素敵BOOK

No.1」であることよりも「Only One」であること。その人らしさやアイデンティティの滲み出るものに対して、表彰し、さらなるチャレンジを促すためのツール。
単に表彰して終わりでは無く、その特技を活かした次のステップを設定し、そこまでの道のりをスタンプを集めながら楽しめる仕組みになっています。

実用性を考慮しつつも、特別感を感じてもらえることにこだわり、布貼りでロゴマークの入ったような高級感のある仕様を採用しました。

表彰の際、授与されるトロフィーは、身近にある素材を使い、スタッフと入居者で手作りでつくります。紙製の土台には、表彰内容を書き込める他、次なるチャレンジのカウントダウンができる機能も持たせました。

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